コラムなんまる~氣功の道は自由への道⑳~ 「超人への過程⑬:陽神」

こんにちは。

周天法を担当しております、なんまるです

 

超人(仙人)を育成するトレーニング法を紹介する「超人への過程」シリーズ。

 

前回の記事では、練りに練った氣をギューっと凝縮させて先にできる

「小薬」「大薬」という、非常に密度の濃い氣の塊について説明しました。

 

この「小薬」と「大薬」にさほど大きな違いはなく、

恐らくはその大きさや物質度によって表現されるのだと思います。

 

つまり、得られた氣の塊が大きなものを「大薬」

比較すると小さなものが「小薬」が呼ばれるのだと思われます。

 

いずれにせよ、非常に密度の濃い氣の塊が出来たら、

次にそれを人型に整えさらに強固なものにしていきます。

 

すると「陽神(ようじん)」といわれるものが出来上がるのですが、

実はこれが仙人の不思議な術を可能にするものだと言われています。

 

今回からの記事では、この

仙人の術の最大の秘密である「陽神」にスポットをあて

紹介していきます。

 

※以下今回も「秘法!超能力仙道入門」を参照しています。

 

陽神とは

陽神についてはいろいろな意味があるようですが、

ここで紹介している仙道においては、↑で説明した通り、

 

陽氣の発生から始まって、

小周天、全身周天、大周天、小薬・大薬という過程を経て

どこまでも氣を集めコントロールし、

凝縮して、練って、を繰り返した先にできた

「非常に濃い陽気の塊」

で、物質化の度合いが高いのが特徴です。

みづらいのですが、仙人図の両手の間にあるのが陽神です。

 

陽神と陰神

一方、仙道では陽気を伴わず、意識だけが肉体から離れたもの(いわゆる幽体離脱のような状態)

を「陰神(いんしん)」と表現します。

 

どちらも意識が肉体外に出ている状態を指しますが、

「非常に濃い物質化の度合いが強い陽気の塊」を伴っているかどうかが大きな違いです。

 

「秘法!超能力仙道入門」では陽神と陰神の違いについて以下のように説明されています。

「この神は、物質の姿をもった自分である。散ずれば気(エネルギー状態)になり、集まれば形をなす。これは、先天中の先天の気である。本当にこれこそ、純陽の正気だ。これを陽神という。五眼六通(六具神通)により成り立っている。だれにでも見ることができ、だれとでも談話することが可能だ。また食事をするのも肉体の自分と同じようにできる。」

「陰神は、ただ静座だけ行ってできたものである。一種の霊気である。他人を見ることができるが、人々には見えない。もちろん人と話をすることなどできないし、物を食べることも不可能だ。」

陰神の場合は、意識が肉体から抜け出るときに大量のエネルギーを消費します。

昔にロシアの超能力実験で、意図的に幽体離脱をした女性はその後数週間悪寒や食欲不振が止まらず、体調が悪化してしまったという話があります。

またドッペルゲンガーという、自分の分身をみた人は、その後近いうちに亡くなってしまう、という言い伝えもあるくらいです。

 

繰り返しになりますが、陽神とは、

非常の物質化の度合いが強い陽気でできた自分の分身のことです。

長年の仙道の修行において、陽気をどこまでも集め、凝縮、コントロールすることによって

創り上げた「半霊半物質の分身」なのです。

自分の余った気で創り上げたものなので、いかなるダメージもありません。

 

さて、高藤氏は「昔の仙人にはこれ(陽神)ができる人(完成させた人)がたくさんいた」と述べています。

感の良い方は気づいたかもしれませんが、この陽神が、仙人の不思議な数々の術の大元にあるのです。

 

次回の記事ではもう少し陽神についてとりあげ、

仙人の不思議な術を改めて考えてみたいと思います。

 

※当コラムは不定期更新です。