コラムなんまる~氣功の道は自由への道⑫~
「超人への過程⑤:小周天」
こんにちは。
超人(仙人)を育成するトレーニング法を紹介する「超人への過程」シリーズ。
今回は仙道を目指す人なら誰でも1度は聞いたであろう「小周天」について取り上げます。
個人的にはココが、自分の眠っている可能性を開く最大の扉だと思っています。
もくじ
小周天とは
小周天は背骨に沿って氣を上昇させ、体の前面に沿って氣を降ろすことで
氣を全身に巡らせる仙道の行法です。
背骨に沿った気脈(氣の通り道)を督脈(とくみゃく)
体の前面(中心部)に沿った気脈を任脈(にんみゃく)
と言います。
仙道では人間の身体に存在する気脈として、
大きく「十二正経」と「奇形八脈」という2つがあると言われます。
この内、十二正経が通常私たちが活用している気脈です。
よく鍼灸院などで壁に張り出されている、アレです。
(奇形八脈は胎児や赤ちゃんの頃に活性していた気脈と言われます)
氣は十二正経によって全身を流れ隅々まで行きわたります。
十二正経は文字通り、十二の経絡から成り立っています。
さらに十二の経絡は六の陽(手の三陽、足の三陽)と六の陰(手の三陰、足の三陰)に分けられます。
そして全身を流れる陽の経絡の大元が督脈
陰の経絡の大元が任脈となります。
督脈に氣を巡らせると同時に全身の陽の経絡が活性化し、
任脈に氣を巡らせると、同時に全身の陰の経絡が活性化します。
つまり小周天とは、督脈と任脈に氣を巡らせることによって、
全身の経絡を活性化させる行法なのです。
また督脈、任脈には経穴(けいけつ)と呼ばれる、比較的大きな「ツボ」があります。
この経穴を刺激することにも大きな意味があります。
小周天のやり方
小周天を行うにはまず丹田(下丹田)に陽氣を発生することから始めます。
陽気が十分に発生したら、丹田から督脈に沿って上げていきます。
この時、督脈の経穴上に氣を止め、その部分を刺激していきます(温養と言います)。
督脈に沿って陽氣を巡らし、頭頂部(百会)まで上げたら、
今度は体の前面の任脈に沿って氣を降ろしていきます。
この時、同様に任脈の経穴上に氣を止め、その部分を刺激していきます。
そうして氣を氣海に戻したら完了です。
小周天の到達点
よく誤解される方がいるのですが、
小周天は1度達成したら完了、というものではありません。
何度も繰り返し行い、督脈、任脈ルートを強く太くしていくことで
全身を流れる氣の量がどこまでも増えていきます。
督脈、任脈が太くなるにしたがって、扱うことのできる氣の量も増大し、
その内十二正経(経絡)という括りではなく、腕全体や足全体、胴体全体を氣が流れるようになります。
そうしてゆくゆくは全身が一つの経穴(チャクラ)になる、と言われています。
小周天を卒業する時があるとしたら、この段階ではないかと思います。
小周天で期待できる効果
小周天の効果を一言で言うなら、全身の氣の量の増大です。
それは同時に扱う氣の量が増大することにもなります。
扱う氣の量が増大するとどうなるでしょう?
代表的なものを紹介します。
・生命力が強化されて肉体がより元気になる、若返る。健康度が向上する。
・感情が豊かになる、幸福感が出る。感情が安定する、他人の感情への影響力も高まる。
・集中力がつき、思考力も強くなる。顕在意識、潜在意識の知覚があがり、他人の意識を読めるようになる。
・氣感(氣を感じる能力)が上がり、人・物・場所などの氣がより感じられるようになる。またそれらの氣の影響を知覚できるようなる。
・精エネルギーを氣に変えて脳にあげることで、精エネルギーの有効活用ができる。
・運気が向上する。また共時性(シンクロニシティ)も増え、より良い人生の創造に繋がる。
・潜在能力が開発され、特殊な感覚が生じてくる。
氣の量が増大すると、それまであった意識の焦点が肉体⇒氣へと移行します。
つまり肉体が主ではなく、意識(想念、イメージ)が主となるので、
イメージが現実化しやすくなるのです。
また自分の眠っていた可能性がどんどん発掘され開花していきます。
小周天はまさに無限の可能性が眠る潜在意識の扉のようなものです。
小周天に取り組むことで、自分を留めていた制限から自分を解放し、
本来持っていた可能性や能力を発揮することができるようになります。
つまり「超人」へ至るための入口が「小周天」という訳ですね。
小周天についてはベーシックコースで学ぶことができます。
よろしければご検討ください。
次回は「小周天」パート2として、全身の気脈についてもう少し説明しますね。
ここまで読んでくださり、ありがとうございました。
また次回、よろしくお願いします。
(このコラムは不定期更新です)